地熱井戸蒸気噴出事故の今

地熱発電用意どの掘削現場で、蒸気が噴出した事故。
先日、注水を開始したとの報道。
しかし、現状蒸気噴出に変化はなく、注水がうまくいっていないと想定されます。
なぜ、うまくいかないのか。
現場確認はしていませんが、まずドリルピットを利用して注水する方法とのこと。
何度も指摘していますが、水圧を上げるには、水量を絞ります。
水量を増やすには、水圧が下がります。
家庭で使用される高圧洗浄機を例にしますと、使用水量はさほどなく、水圧が上がります。
もっと水圧を上げると、水量はより少なくなります。

蘭越町の現場では、まずドリルピットの後継がわかりませんが、写真からは、太い配管をそのまま使用して、注水しているようです。
蒸気圧よりも高い水圧を上げるには、かなり高い水圧にしなくてはなりません。
そうしますと、太い口径で大量の注水を行うためには、相当な増圧が必要となります。
配管も、耐圧仕様にしなくてはなりません。

当初より指摘していますが、斜掘して蒸気を逃すようにして、斜掘井戸は蒸気をコントロールできる仕様にします。
還元井戸に逃し、地熱井戸の蒸気圧を下げて、注水する。
掘削は、現在では早く、深く掘削できます。
蒸気圧を逃すことができたら、深い位置で井戸を崩落させるということも可能です。
現場の高圧のままでは、まだ時間がかかります。

酷暑の中、作業員の方は、防毒マスクを着用して、酸素供給と雨がっぱを着て作業。
蒸気熱もあり、作業は厳しい現場です。
月内は、厳しいスケジュールと思います。

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